ログのこし1章



それは、ユゥサが16歳になる誕生日のことであった。

*「おきなさい。
  おきなさい わたしの かわいい
  ユゥサや」

しかしユゥサは起きなかった。
「う〜ん…気持ち悪い」
なんと、ユゥサは二日酔いでダウンしていた!!

*「お・き・な・さ・い!!!!」

 バシャーン

「うわ!!冷て!!」
 ユゥサは水をかけられ、驚いて飛び起きる。
「何すんだよ!んのババァ!」
「おはようユゥサ」
 ユゥサの母は優しい笑顔で微笑んだ。
「・・・・はぁ」
 ユゥサは、怒る気を吸い取られたかのように、力無く溜め息をついた。

 ユゥサはこれから王様に会いに行かなければならない。
 そして、旅立ちの許しを請わなければならないのだが、それは勿論形式だけだ。
 本当はユゥサは旅になど出たくなく、また逆に、王はどうしてもユゥサに旅に出て欲しいのだった。
「ユゥサ、準備は出来てるの?」
 もそもそと朝食を食べながら濡れた頭を拭いている息子にそう尋ねると、「ああ」という短い返事が返ってきた。
「そう、やる気満々ね」
 母は、満足そうににっこりと微笑む。
 ユゥサは、魔王を倒したら次は絶対にコイツを絞めよう、と心に誓った。
「あらあら、ユゥサ、あなたの宝物忘れてるわよ」
 母は相変わらずのペースでそう言うと、汚い布袋を渡す。ユゥサは戸惑いながらも中を見る。
 そこには、賞味期限が年単位で切れていそうな薬草と、くまのぬいぐるみ、それから昔流行ったスラレンジャー弁当がはいっていた。
 確かにそれはユゥサの宝物だった。
 …10年前の。
「こんなもん、いるか!!!」
 起こって袋を床に投げつけると、ユゥサの身体も床に張り倒された。
「ほほほ。手が滑ったみたい。で?この袋が―何?」
「いや、懐かしいなーと思って。いや、ぜひ持って行かせて頂きます」
 ユゥサは、そそくさとその袋を拾うと、そのまま逃げるように家を出た。


さて、家から出たユゥサは…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1:もちろん王様に挨拶しに行った

2:ツキの様子を見に行った

3:そのまま町の外へ出た
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 ユゥサは王様に会いに行った


 王との謁見は長々と続いた。しかも、まるでユゥサから旅立とうと言い出したかのような内容だった。
「くそ!長々と建前ばっかり並べやがって…これだから政治家は嫌いなんだよ!」
 謁見も終わり、少しの武器防具と魔王の名の情報を貰ったユゥサはブツクサ文句を言いながら城を出た。

 城を出たユゥサはルイーダの酒場へ、恐らく迎え酒をあおっているだろうツキに会いに行く事にした。
 と―
「あ…」
 道の向こうで見知った少女の姿が見えた。
 長い空色の髪に濃い色の僧衣。
 いつも何かに戸惑っているような自身の無さそうな表情。
 
「あいつは…えっと―…」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1:「クラリス」だ!

2:「ステファニー」に決まってる!

3:「誰だったけ?」どうでもいいや
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「クラリス」
「は…はい!?」
「あ…」
 別に呼びかけるつもりは無かったのだが、つい声に出してしまっていた。
 けれど、何か話し掛けなければ不自然なのでとりあえず適当に話題をふってみる。
「あ…いや、何してるんだ?」
 普段顔をあわせていても喋ったことはほとんどなかったので、ユゥサは妙に緊張をしていた。
「あ…あの、あの、あの、その、お使いを…えと、ルイーダさんの…」
 クラリスはユゥサの何百倍も緊張しながらオズオズと手に持っていたメモ用紙を見せる。
「ああ…何だよ、ルイーダのヤツ酒なんて重いやつ、もっと別のやつに買いに行かせればいいのに…」
「あ、いえ、お酒じゃなくて…」
「え…と、ゴートドンのミルク使用のロイヤルミルクティーとバハラタの聖なる水の水割り…て何だこりゃ」
「さっきいらしたお客さんがこれじゃなければ飲まないとおっしゃって…」
 はぁ。
 ユゥサは溜め息をついた。
「こんなのアリアハンのドコにあるんだよ?冷かし冷かし」
「そ…そうですか?…でも…」

 このままクラリスにかまっていては日が暮れそうだ。

 どうする?
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1:一緒に探す

2:放っておく

3:注文した客を殴りに行く
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 ユゥサはクラリスを手伝って一緒に探す事にした。

「ったく。どこにも無いと思うぜ?」
 そう言って歩き出すが、クラリスが付いて来る気配が無いので不思議に思って振り返ってみる。
 クラリスは悲しそうに下を向き、立ち尽くしていた。
「おい!何してんだよ。行くぞ」
「え?」
「え、て…だから、探すんだろ?その…何とかって紅茶とどっかの水」
 ユゥサは自分が手伝おうとしている事を口に出すのが何だか恥ずかしくて早口でまくしたてる。
「は…はい。あ、でも…」
 動こうとしないクラリスに、ユゥサはだんだんイライラしてきた。
「何だよ?」
「その、旅…いいんですか?」
「は?」
 ユゥサは旅のことをすっかり忘れていた。
 というか…
「何で俺が旅に出ること知ってるんだよ?」
「ご、ごめんなさ…」
「何で謝んだよ!………いつから、知ってた?」
「え?その、昔から…ユゥサくんはお父さんの後を継いで魔王を倒しに行くんだって聞かされてました」
「誰から!?」
「え、ええと…誰というか…街の人達が…みんな…」
 つまり、町中の人達はユゥサが小さい頃から旅に出ることを知っていたらしい。
「嘘…だろ?」
 ユゥサは頭を抱え込んでその場に座り込んでしまった。
「ユゥサくん?」

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1:「何でもない」と再び探すのを手伝う

2:「俺だけ知らなかった」と弱音を吐く

3:「1人にしてくれ」と突き放す
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「俺だけ…かよ。知らなかったの…」

「え?」
 不思議そうに首をかしげるクラリスに苦笑を見せ、ユゥサは立ち上がると、トボトボ歩き始めた。
「あの…」
「俺は、昨日はじめて聞かされたんだよ。「明日から旅に出なさい」ってね」
 ユゥサは肩越しにチラリとクラリスを見た。
 クラリスは予想通り、目を真ん丸くして驚いている。
「え…あの、でも…ユゥサくんから行くって言い出したって…」
「そういう事になってるんだよ。何故かな…」
 クラリスの表情が悲しそうに歪んだ。
 ユゥサは、なぜ今まで滅多に話したこともないこの少女にこんな事を話すんだろうと思いながらも、他に話す相手もいないし、黙っていたくなかったので、何となく、人気のない道を選びながら続ける。
「よく考えたらおかしいよな。家、誰も働いてないのにやたらと暮しは裕福だったし。毎日やれ魔法だ剣術だって習い事漬けにされてたのも、この日の為だったってワケだ…」
 口に出せば出すほど怒りが募り、そんな自分を押えるように声を出して笑ってみせる。
 随分と不自然な、乾いた声だった。
「ユゥ…」
「俺は、この街で一生暮らすと思ってた。この街の警備隊に志願して、まぁ、適当に…楽に生きようってな」
 ユゥサは空を見上げた。
「そんなコト当たり前みたいに考えて…ん?」
 空に黒い点みたいなものが見えた。気がした。
 少し歪んだ視界を見やすくするために目を擦り、再び見上げると、その点はグングンと大きくなって―
「あああああ赤ちゃん!?」

「ぱぷうぅ〜」

 なんと!空から赤ん坊が降ってきた!!

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1:とりあえず自分だけ避難する!

2:クラリスを避難させなければ!

3:赤ちゃんをキャッチしなくちゃ!
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「うおっとぉ!!」
 ズザザザザァ!!
 ユゥサは赤ちゃんをスライディングキャッチした!

「危ねー…」
「ぷぅ!」
「ぷぅじゃねぇ!…何で赤ん坊が空から降ってくるんだ?」
 ユゥサは空を見上げた。
 青い空には雲ひとつ浮かんでいなかった。
「………お前、どこから来たんだ?」
 ユゥサは、ジタバタと腕から抜け出そうとする赤ん坊の顔を覗き込んだ。

 ッゴン!!

 赤ん坊の(頭突き)攻撃!
 ユゥサに2のダメージ!!

「のガキ〜!!」
「ぷぁ〜!!」
 ユゥサは赤ん坊の頭にグリグリと拳をたてた。
「ちょっと!ユゥサくん!」
 クラリスが止めに入ると、赤ん坊は泣きながらクラリスにしがみついた。

「多分バシルーラだと思います」
 クラリスは赤ん坊をあやしながら呟いた。
「バシ?…えっと、確か他人をどこかへ飛ばす呪文だっけ?」
「は、はい!えと、多分この子はバシルーラでここまで飛ばされたんだと…」
 クラリスの声はだんだんと小さくなっていった。
「そっか。じゃあ親、心配してるだろうな。……よし!じゃあ旅ついでに親探しでもしてやっか!」
 そう言うと赤ん坊を抱き上げようと―…

 ガリッ!

「イッテ!」
 なんと赤ん坊がユゥサに噛み付いてきた!!
「ユゥサくん!?」
「何か俺…嫌われてる??」

空から突然降ってきた赤ん坊は、どうやらクラリスに懐いてしまったようだ。
どうする?

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1:意地でも赤ん坊を連れて行くことにする

2:クラリスに旅の同行を頼む

3:赤ん坊の親探しは諦める
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ユゥサはクラリスに旅の同行を頼む事にした!!

「う〜ん、クラリスが来てくれたら赤ん坊の親も捜しやすいんだけどな…」
「わっ私がですか?」
 クラリスの顔が赤くなった。
「ああ。こいつの親が見つかるまで…だったら、絶対に危険な目には合わさないからさ」
 クラリスは「私でお役に立てるのなら」と、真っ赤な顔でコクコクと頷いた。
 赤ん坊は、クラリスの心臓の音に驚いたのか、心配そうに顔を見上げる。

「ったく、このガキは…。誰がお前を助けたと思ってるんだよ」
 2人の心情に気付かないユゥサは、赤ん坊の帽子を後ろからペンペン叩いていた。


「さて、と。ルイーダのトコ行くか?」
 歩き出そうとしたユゥサの袖をクラリスが掴む。
「あ、あの、お使いの…えっと、今思ったんですけど…その、城の中にならある…かも…」
 
 どこへ行く?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1:3人でルイーダの酒場へ行く

2:クラリスと赤ん坊だけ酒場へ向かわせて自分ひとりで城に行く

3:3人で城に行く
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「城かぁ…そういや城で出された紅茶はおいしかった気がする」
 ユゥサ達は城へ行くことにした!

アリアハン城・台所

「ゴートドンのロイヤルミルクティならユゥサが毎回気に入って飲んでるやつだよ」
 メイド長のカタリナが豪快に笑いながらすぐ用意してくれた。
「あの…」
「心配しなくても葉っぱは紅茶王国エジンベア産さ!」
「あ、その、ありがとうございます」
 クラリスはポットを両手で受けとった。
「あとさ、バハラタの聖なる水の水割ってのある?」
「はっはっは!流石に聖なる水の輸入は無いねぇ」

 結局ユゥサ達は紅茶だけを手に入れることに成功したのだった。

「ま、いいか?」
「はい。ありがとうございま…」
「どいてどいてどいてぇ!」

 ドドドドドドドドッ

 なんと!前から元気そうな女の子が走ってきた!

「危ない!」

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1:紅茶を持ったクラリスを守る

2:赤ん坊を守る

3:ただ呆然と眺めることしか出来なかった
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 お茶を持っているクラリスを守らなければ!

「おい、よけろ!」
「え?え?え?」
 ユゥサはオロオロとするクラリスの体を引き寄せる。

「姫様!お待ちください!!!」
「追いつけるものなら追いついてみなさいよーだ!!」
 ドタドタドタドタ
 少女とそれを追うメイドが、もの凄い勢いで走り去っていく。
「ぷぱぱぱぱぱあああ!!」
 なんと!赤ん坊が巻き込まれてしまった!
「ぷぱぱぱぱぱぱぱぁああ」
 女の子に踏まれ、メイドさんに踏まれ、あっちへこっちへ転がっていく。

「あーあ…」
 嵐がすぎた後、力無く床に倒れている赤ん坊をユゥサは呑気に眺めている。
「い、生きてるか…?」
「ぷおー!!」
 突然飛び上がった赤ん坊はユゥサに向かって突進してきた!!
「いて!いて!悪かったって!!」
「あ…あの!!」
 未だにユゥサの腕の中で小さくなっていたクラリスが思い切って声を上げた。
「ん?…あ!悪ぃ」
 ユゥサはようやく自分がクラリスを抱きしめていたままだということに気付き、すぐに手を離す。
 クラリスは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「あ、そうだ。俺がポット持っとくから赤ん坊のほう頼むな」
 そう言ってポットを奪うと、ユゥサは1人で先先歩いていってしまう。

 ルイーダの酒場へ向かう道で、クラリスが赤ん坊にホイミをかけている声を後ろに聞きながら、ユゥサは…
(クラリスって…思ったより…)

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1:(…かは、喋るんだな)と思った

2:(役に立たない奴かもな)と思った

3:(かわいいかも)と思った
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(クラリスって思ったよりかわいいかも)

 ユゥサは抱き寄せた時、初めてクラリスの顔をまともに見たのだった。
(そういやクラリス目当てで酒場来てる奴もいるもんな)
 さっきから体中に残ったクラリスの感触が消えず、何だか落ち着かない。
(それに…)
 1番感触の残っている右腕を見つめる。
 ポットを受け止めようと思って伸ばした手だった。
 しかし、クラリスはポットを胸元によせてしまい、ユゥサ右手は運良く、その間に滑り込んでいたのだった。
(結構でかかったな…)


ルイーダの酒場前

「何だ…あれ?」
 酒場の前に沢山の人だかりができていた。
 しかも、みんな服を着ていなかった。
「な…なななな何が起こったんでしょう??」
 クラリスは赤ん坊を目の前に持ち上げ、なるべくその光景を見ないようにした。
「さあな…」
「ユサぁああ!!大変やあぁ!」
「え?わ!ツキ!?」
 なんと、ツキが半泣きで突進してきた!!

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1:抱きとめる

2:避ける

3:ポットでガード
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 ユゥサはポットでガードした!

「聞いてや…」
 ジュ〜
「熱ぃいいい!!!」
 ポットがツキの腹にあたった
 ツキに3のダメージ
「ヒドイ…厄日や…」
 ツキは蹲りながら嘆いている。
「すまん。気持ち悪かったから、つい…」
「ううぅ」
「で、どうしたんだよ?」
「蹴るな、あほ。…実はな、酒場の中に悪魔のような女の子がおんねん…」
「?…その子に脱がされたのか?」
 その場にいた裸の男達が一斉に頷いた。
「何でまた…」
「賭けや。俺ら全員、賭けに負けて身包みはがされたんや…」
 裸の男達が再び一斉に頷く。中には泣いている者もいる。
「ユサァ!!俺らの分を取り返してくれ!!」
 ツキがユゥサにしがみつく。他の男たちもそれに習ってユゥサに群がってきた。
「おねがいします!!!」
「ユゥサくん…」
 クラリスまでが期待に満ちた目でユゥサを見つめていた。
「…くそ。わかったよ」 


ルイーダの酒場

「何だ、貴様は」
「うわ!」
 入って即行、剣を突きつけられた。
「な…何って…」
 顔色の悪い戦士が何か言おうとした瞬間、甲高い高笑いと共に赤髪の少女があらわれた!
「あら、新しい挑戦者かしら?言っておくけど、アタクシ今すっごく不機嫌ですのよ」
「ぐぁっははは!嬢ちゃん、やれー!」
 カウンターにいる大男が野次を飛ばす。
 ルイーダは苦笑いを浮かべてこちらを見ている。

「えっと…」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1:賭けをしに来ました

2:紅茶を届に来ました

3:あ、間違えました
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「紅茶を届に来ました」
 ユゥサは場の雰囲気に押されてしまっていた。

「「はぁ??」」
 背後から呆れたような声がした。
「何を考えとんねん!あほユサァア!!」
 ツキ達はコッソリ窓から様子をうかがっていた!!が、赤髪の少女に睨まれ、すぐに引き下がった。
「でも、あの、あの人達が…」
 クラリスが何か言おうとしていたが、誰の耳にも入っていなかった。


「あら、遅かったわね」
 赤髪の少女は肩にかかった髪をはらった。
「は?」
「は、じゃありませんわ。紅茶って、私が注文をしたゴートドンのロイヤルミルクティのことじゃなくって?」
「あ…そうなんだ」
 ユゥサは紅茶のポットを見つめた。
「まったく、田舎では紅茶を出すのに30分もかけるんですの?すごろく場は無いし、暇つぶしの相手はみんな弱いし…噂なんて信じるものじゃありませんわね」
 少女は踵を反すと、恐らく勝手にセッティングしたらしいゴージャスなソファに腰掛ける。
「ミカエル、注いで頂戴」
「はっ」
 ユゥサにイキナリ剣を突きつけてきた血色の悪い戦士がポットをとりあげようとしてきた。

「オイオイオイオイ」
 イマイチ話が見えなくて困ったユゥサは…

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1:素直にポットを渡してしまった

2:とりあえず意地でも渡さなかった

3:どうせだから渡すのに条件をつけることにした
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 ユゥサは条件をつけることにした

「おっとぉ!」
「うわ!」
 ユゥサはひらりと身をかわした。
 ミカエルと呼ばれた戦士は、バランスを崩して転んでしまった。
「ミカエル!何遊んでるのよ!?」
「いや、コイツが急に避けるから…」
 カウンターに座っている大男はガハガハと声を出して笑い、ミカエルに睨まれる。
「あのさ…タダでこの紅茶を渡すわけにはいかないんだよね」
「あら、当たり前じゃない。金なら払いますわよ?」
 少女はポケットから札束を取り出した。
「いや、そうじゃなくて。この紅茶、店には無いメニューなのにわざわざ俺が用意したんだ(嘘)。この苦労(してないけど)に見合うくらいの条件は出させてもらうぜ」
「条件?」
「そ、例えば―」
 と、そこへミカエルが割り込んできた!
「気安いぞ!このお方を誰と心得…むぐぐぐ」
 しかし、すぐにカウンターにいた大男に取り押さえられた。
「まぁまぁ。何だか面白くなってきたじゃねぇか」
「ガッハ!!きさま…むぐ…」
「ミカエル…少し黙ってなさい。…で、このアタクシに何をさせようっていうの?」

 さあ、何ていいますか?

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1:「俺の奴隷になれ」

2:「俺と賭けをしよう」

3:「俺のダジャレを聞けええええぇ!!(※ダジャレも記入)」
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「俺と賭けをしよう」

「賭けって…。本気で言ってますの?」
「ああ」
 真剣な表情で答えると、少女は噴出してしまった。
「オーホホホ。おバカさんっていうのは本っ当、気楽でいいですわね」
 ユゥサは少しムッとした。
「馬鹿かどうかはやってみなくちゃわからないだろ?」
「やめておけ。表にいた奴らも全員、このJ(ジェイ)様に賭けで負け、身包みをはがされたのだ。こんな荷物にしかならない汚い衣服は、もう増やしたくないのでな」
 ミカエルが床に詰れた衣服の束を顎で指す。その言葉を肯定するように、ルイーダが呆れ顔で頷く。
「そう?じゃあその服全部とこの紅茶とを賭けようぜ」
 ユゥサは顔色を変えずに続ける。
「あら、ずいぶんと不平等ですわね」
「あ、やっぱり…それじゃあ紅茶と…」
「アタクシの飲む紅茶がこんなうす汚いものと同等の価値があると思って?この服全部と800Gでどおかしら?」
「J様!いくらなんでも800Gというのは…」
「黙りなさい。アタクシが負けるとでも思ってるの?」
 Jは自信たっぷりに胸を反らす。
 ちなみに、ユゥサの持っている紅茶は、どれほど高級と言ってもせいぜい150Gだ。
(金持ちの考えることってわからん…)
 ユゥサはすっかり呆れていた。

「種目(?)は何にしますの?ポーカー?花札?さあ、何でも言って頂戴!」


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1:ブラックジャックでイカサマする。

2:正々堂々とダーツ

3:DQらしくスライムレース
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 ここはDQらしくスライムレースで勝負!!

アリアハン市街
「…と、いうわけで、第23回アリアハン城下町スライムレェースを行います!」
 ワイワイ
 ザワザワッ
 突然、大通りに人々が溢れだした!!
「な…何なんですの?突然人が…」
「アリアハン名物・スライムレース。コレがはじまると仕事中だろうが何だろうがみんな集ってくるんだ」
「暇な国だな」
「うるせー」
「ユゥサ!!やっぱ俺らの服、取り返してくれんねんな!!ありがとお!」
 ツキ率いる裸の男達が、嬉し涙を浮かべながらユゥサに群がってくる。
「だああ!くっつくな!気持ち悪い!!」

「さあ!今回のメインレェースは何と言ってもアリアハンの英雄・オルテガの息子ユゥサと、謎のギャンブル少女Jとの一騎打ちィ!!」
 マイクを持った男が高々にそう叫ぶと、歓声が溢れた。
「司会は私、さすらいの司会者、ショウ・ブゥが勤めさせていただきます!!」
 溢れる歓声の中、数匹のスライムが檻に入れられて登場。
「ルゥールは簡単!この中から好きなスライムをお選びいたたき、この、メインストリィートを一周させるだけ!スライム達との相性が何よりの決め手となるでしょう!!」
「甘いわね。この世で最も必要なものは運ですわ!」
 Jはユゥサを見上げ、得意そうに言った。
「それはどうかな?」
 ユゥサも得意そうな笑顔を見せた。

「では、ユゥサさん、Jさん、好きなスライムをお選びください!」

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1:気性の荒そうな赤いスライム

2:大人しそうな青いスライム

3:目玉がらんらん、黄色スライム

4:ビックリ☆ほくそ笑んでいる白スライム
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「さあってと、どのスライムにしようかな―…っと」
 ユゥサはふと、黄色いスライムと目が合った。
(なんだ…なんでそんな目で俺を見るんだ…)
 ユゥサは黄色いスライムに近づいた!!
「俺…こいつにします」
 ユゥサは黄色いスライムを選んだ!!

「じゃあ、アタクシはこの赤いスライムに決めましたわ!」
 Jは赤いスライムを抱き上げた。
「へえ?お嬢様はスライムなんて触れないんじゃないかって思たんだけど…」
「あら?アタクシは全然平気ですわよ」
「ふーん…君の連れはダメみたいだけどな」
 ユゥサは遠くの木の裏へ避難しているミカエルを顎で指す。
「あんなのと一緒にしないで頂戴」

「さあ!両者ともにスライムを決めたようです!準備はいいですかァ??では、スタァート位置へ配置させてください!!」
 ユゥサとJはスタート地点に並んだ。

 さあ、レース前の緊迫した雰囲気の中、ユゥサは…

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1:ツキ達に「絶対に取り返してやるからな」と言った。

2:クラリスに微笑を向けた。

3:スライムを励ました。

4:見物中の母親に手を振った。
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 ユゥサは見物する人ごみの中に母親を見つけたので、何となく手を振ってみた。

「うぅっ!!」
 なんと!ユゥサの母は急に苦しそうな顔でしゃがみこんでしまった!
「母さん?!」
 ユゥサは慌てて母のもとへと駈け寄った。
「おおっと!どうしたことでしょう?ユゥサがコォースを外れて…おお!!ユゥサの母上が倒れている!それに誰よりも早く気付いたというのか!?なんという優しさ!親子愛!!さすがはアリアハンの英雄・オルテガの息子おおぉ!!!」
 ショウの絶叫と共に野次馬達が歓声を上げ、拍手が街中に響きわたる。
 ユゥサは真っ赤になって俯いてしまった。
「だ、大丈夫かよ…?」
「ええ。すこし立ちくらみをしただけで…ああ!あれはぁ!!」
 母が城の方を指差し、叫ぶと、皆の視線が一斉にそちらに向いた。
 そのスキに、母はユゥサの抱いているスライムの口を無理矢理こじ開け、にんにくのようなものを放り込んだ。
『ムグムグ…』
「?、一体何が…ってオイ!!」
 スライムの体が妙に筋肉質になっていた。
「母さん!何をし…むぐぐぐ」
「すみません、お騒がせしちゃって。身体の方はもう大丈夫ですし、城にあったアレも、私の見間違いだったみたいで…」
 皆が皆、「アレって何だー!?」と思う中、スライムの変化を気にするものはいなかった。

「それでは、レェースをスタァートさせていただきます!!」
 ショウの声がアリアハンの青空に響いた。


「な…なぜですの??」
 Jはガックリと膝をついた。
 レースはユゥサの黄色スライムの圧勝に終わった。
 街中の人々がユゥサを称え、服を取り戻したツキ達はJの賭けた800Gをユゥサに断りも無く酒に代え、飲めや歌えやの大宴会を開きだした。
「アタクシの運以上に勝るものが…あの人にはあったと言うの…?」
 Jは初めての敗北に、すっかり落ち込んでしまったようだ。

 それを見たユゥサは…

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1:良心が痛んだので慰めることにした。

2:追い詰めるように自慢しまくった。

3:そんなことより酒だ!宴会だぁ!!
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ユゥサは良心が痛んだのでJを励ますことにした。

「お・嬢・様」
 ユゥサはJのとんがり帽子の先を摘み上げた。
「きゃあ!……何ですの?」
 Jは不機嫌そうに顔を歪める。少しだけ目が潤んでいた。
「ん、その…ちょっといい?」
 ユゥサは返事も待たずにJの隣りに腰を下ろした。
「……アタクシ納得してませんのよ。何で…このアタクシが、よりによってこんな、こんっな下品な田舎で負けるだなんて…」
 Jはユゥサを睨みながら心底悔しそうに呟く。
(コイツ…)
 ユゥサはJの言葉に腹が立ったものの、非は自分(の母)にあるので何とか怒りを押える。
「…で、その下品な田舎にわざわざ何しにきたんだよ?」
「あら、ギャンブルをするために決まってるじゃない」
「ギャンブル…」
「そうよ。アタクシ、運の力を試す旅をしてますの」
「旅?あんたが?」
 驚くユゥサにJは自信満々に頷いた。
「そうですわよ。運さえあれば不可能は無いって証明するためにもね…」

 強い意志を秘めた瞳を見ながら、ユゥサは言った。

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1:「へぇ。がんばれよ」

2:「証明って…一体誰に?」

3:「そんなコトだけのために旅に出てるのか?!」
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「証明って…一体誰に?」

 ユゥサが尋ねると、Jはニヤリとイタズラっぽい笑みを浮かべる。
「聞きたかったら、もう一度アタクシを賭けで負かしてみなさい」
「…本っ当に賭け好きだな」
 ユゥサはすっかり呆れたしまった。
「今度は絶対、勝ちますわよ!」
「ははは…」

さあ、どうする!?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1:もう一度賭けをする

2:やめておく
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「遠慮しとくよ」
 ユゥサはJからの挑戦を断った。

「まあ!!!逃げるなんて卑怯ですわ!!」
「いや、別に逃げてるわけじゃないけど…」
「じゃあ何よ!?」
 Jはユゥサの服の襟首を掴み、ガクガクとゆさぶった。
「あのな、ほ、ほら、あんまり何度も賭けをするのは良くないって言うじゃんか」
「初耳ですわ!」
「だから、えっと…運っていっても賭け事だけとは限んないし…賭けだけにこだわるのは良くないんじゃないか?」
「どうしてですの!?」
「うーん、例えばさ、賭けに負けたからって人生に負けたわけじゃないだろ?賭けに負けてこそ得られるものもあるんじゃないか?」
 ユゥサはドーピングしていたくせに、Jに屁理屈100%な説教をし始めた!
「…あんまり『負けた』って繰り返さないで下さる?」
「ははは、悪ぃ悪い」
 ユゥサはむくれるJの頭を軽く撫でる。
 と
「ユサァアアア!ぬああああに、コソコソやっとんじゃーい!」
 ツキがいきなりタックルをしてきた。
「わ!」
「きゃあ!!」
 ドサ!!
 3人はJを下敷きにするように倒れこんでしまった。
「あはははは!ごめんごめんごめんなぁ〜、さい!」
 ツキは爆笑しながらユゥサを引っ張りながら起き上がった。
「どうしたん?」
 ツキはユゥサの顔を覗き込んだ。
 ユゥサは口元を押さえながら小さくやべ、と呟いた。
「あー…えと、ゴメン…」
 ユゥサはそう言いながらJに手を差し出す。
 Jは一瞬だけユゥサを睨むが、すぐに目を反らし、ユゥサの手はとらずに立ち上がると
「ミカエル!!ガッハ!!行きますわよ!」
 そう言って酔っ払って伸びたミカエルをガッハに運ばせ、城の方向へと去っていった。

 ユゥサはボーゼンとその後ろ姿を眺めていた。
(Jかぁ…)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1:(結構可愛かったな)

2:(ワガママなガキだな。親の顔が見てみたいぜ)

3:(疲れる…)
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(結構可愛かったな)

 ユゥサは緩む口元を押さえた。
(やっぱ…気にしてるかな?)
 倒れた瞬間、とっさに手でJの後頭部を庇った。
(でも、アレは事故だしな)
 気付いた時には、お互いの唇が重なっていた。
「何ニヤニヤしてん?キモイ」
 気付けば目の前に半眼で見つめるツキがいた。

「え、いや、別に?」
 ユゥサは慌てて視線を反らす。ツキも大して気になっていなかったらしく、すぐに話題を別の方向へ持っていった。
「まぁええや。それよりユサ、お前、クラリっちゃん口説いたんやて??」
「はあ?!…あのな、旅に誘っただけで俺は別に…」
「やからそれが口説いたっちゅーねん!でも以外やな〜。ユサ、クラリっちゃんは興味ないんや思っとったのになぁ。よ!このムッツリすけべ〜!」
「ばか!お前と一緒にすんなって。バシルーラで赤ん坊が飛ばされてきたんだよ。で、そいつの両親探そうにもあのクソガキ、クラリスにしか懐かねーから、両親見つかるまで同行してもらうだけ」
「何やそれ。お前、ホンマにそれだけなん?」
「ああ」
 ツキはあかんわコイツと呟きながら溜め息をつく。
「赤ん坊てぷぅぱやろ?その辺のことはもぅクラリっちゃんから聞いたわ。あーつまんね〜」
「ぷぅぱ?あ、またお前勝手に変な名前名付けたな?去年の文鳥の“んちょ助”並に変で失礼な名前だぞ、それ」
「ええやん。ぷぅぱは気に入っとったで?」
「幻覚だろ?」
 ユゥサは即座に否定した。
「…あ、そやそや!話変わんやけどな―」
 ツキはわざとらしくも話題を変えた。
「バタコさんが牢屋に入れられたん知ってる?」
「ああ…」

【バタコさん。本名はバコタ。アリアハンに出没する盗賊、というかコソドロ。ツキは以前財布を掏られたことがあり、それ以来妙なライバル意識を燃やしている】

「なあ、ちょっとからかいに行かへん?」

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1:行く

2:行かない
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 ユゥサはバコタをからかいに行くことにした!

アリアハン城・地下牢
「バコタ?ああ、いますよ。1番奥の牢の中です」
 看守の青年はにこやかにユゥサ達を案内した。
「バコタさ〜ん、お友達が会いに来てくれましたよ」
「あん?……げ、ツキ」
 バコタの顔が歪んだ。
「おい、ジム!こいつのどこが友達だって?つーかワザトだろ?絶対ワザト!!性格悪いんだよお前!だいたいテメェは昔から…」
 バコタは看守に向かって怒声を浴びせるが、看守はにこにこしながら「ごゆっくり」とだけ言うと、持ち場へと戻ってしまった。
「クソ…いったい何の様だよ?からかいに来たってだけならぶっ飛ばすぞ」
「からかいに来た」
「ぶっ殺す!!!」
 バコタは鉄格子を力いっぱい揺らした。しかし鉄格子はビクとも動かなかった。
 ツキはますます調子に乗りはじめた。

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1:ツキを止める

2:一緒にからかう

3:みまもる
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 ユゥサもついでに一緒にからかいはじめた!!

 ―20分後

「しくしくしくしく」
「あーあ。泣ぁかした〜」
「お前が泣かしたんだろ?バタコは慢性下痢だからジャージ中に入れてないといけないのにダサイとか言うから…」
「そんなことないて。ユサが外はねをバカにしたからやろ?外はねはバタコの全てやねんから…」
「いやいや、お前の「ジャージ姿しか見たことない」発言の方がタブーだろ?」
「そんなん言うたら―」
「だまれえええぇ!!」
 バタコが吼えた。
「バタコじゃねえぇ!バコタだ!バコタ!!ついでに下痢でもねぇし外はねは癖毛ぇ!」
「急に怒り出したで」
「情緒不安定だな」
「お前ら、普段バラバラに意見食い違うくせにこんな時だけ意気投合してんじゃねぇよ!」
「俺らの友情に指図するな」
 ユゥサはキッとバコタを睨みつける。
「なんだと〜」
(でも、ちょ…ちょっとだけカッコイイな)
 バコタは今のセリフを心に刻み込んだ。
(今度使おう)

「コホン。と、ところでな、コホン。お前、一体いつ…コホン、コホン。捕まったん?」
 ツキは何度も咳払いしながら、できるだけ自然に話題を切り替えようと試みた。
「何?気になるの?」
 ユゥサとバコタは同時にニヤリと笑んだ。
 ツキの試みは失敗した。
「うっさい!バタコは俺が捕まえたる思ててん!それを―」
「はいはい」
「かわいい奴めv」
「何がじゃ!!!もうええ!アタシ、田舎帰る!」
「まてまて。良いコト教えてやるよ。旅立ちのはなむけとしてな」
 バコタはちらりとユゥサを見る。
(う。こいつまで知っていたのか…)
 ユゥサはちょっと恥ずかしくなった。

「ナジミの塔を知ってるか?」

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1:当然知っている

2:知らない。何それ?
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「当然。すぐソコにある寂れた観光スポットのことだろ?」

「ああ。お前中に入ったことあるか?」
「ない」
「つーかユサて街の外出たことあるん?」
「んー。ないなぁ…」
「うっそ!ショボ!」
「何だお前!?引き篭もりか?」
「るせー。んで、その塔がどうしたって?」
「ああ。あの塔の頂上には金持ちのじぃさんがいるってんで行ってみたんだが…」 
 バコタはイキナリ辺りを注意深く見渡した。
「何だ?」
「いいか…よく聞け。そして信じろ。そのじじぃ、俺様を待っていたみたいなんだ。それでごちそうなんか出してきて、そっからの記憶は無いんだ…で、気付けば檻の中にいた。鍵もあのじじぃに盗まれたから逃げる事もできなねぇ。いいか?あのじじぃはユゥサ、お前を探してるみたいだったぞ。気をつけるんだな…って、ん?」
 ユゥサとツキは何やらヒソヒソと囁きあっている。
「あいつとうとうクスリにまで手を…」
「それで幻覚なんか見て…」
「「可哀想に…」」
 2人同時に溜め息をつく。
「ばっっ!!!人が折角忠告してやってんのに何だその態度は!どんな目にあっても、もう知らねーぞ!ばーか!!」
 バコタはプリプリと怒りながら牢の隅から布団を引っ張ってきて不貞寝をし始めた。
「ごめんごめん」
「バタコちゃんイイコだから出ておいで〜」
「バコタだ!」
 バコタはツキの(何故か)持っていたガラガラを奪うと真っ二つに折ってしまった。
「あかん。完璧にキレたわ」
「お前のせいな」
「何でやねん!」
 ユゥサはツキの非難の声を背に地下牢を出た。ツキも慌てて後を追う。
「さ。これからどうすっか?」

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1:城の中を探検

2:酒場でまだ続いてるだろう宴会に参加

3:家に帰る
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TO BE CONTINUED


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